BOFU2017「瀬戸内百景」について。

 BOFU2017お疲れさまでした。自分で確認したところ、拙作「瀬戸内百景」はスコア部門112位という結果でした。インプレ数42件、中央値950点と望外の評価をいただけましたこと、誠に嬉しく思っております。

 Twitterでもちょっと言ったのですが、BMSイベント初参加となる無名戦で下位1割と相当悔しい思いをしましたが、2回目に参加した今回のイベントで無名戦出禁ラインを突破できました。ある意味でリベンジを果たせたかな、と思っています。

 イベント会場はこちら。

【BOFU2017 - LEGENDA EST A MYTH - 詳細情報】 No.36 "瀬戸内百景 / Setca. " - TEAM : ガバガバ拍子フレンズ

 

 今後の作品制作の参考になればということで、こちらに制作時の様子や反省等について書いていきます。

 

ちなみに楽曲はこちらから聴けるのでよろしくお願いします。

www.youtube.com

 

制作に至った経緯

・チームの大きなテーマとして「変拍子」が挙げられていたので、無理なく変拍子を組み込める楽曲を目指したい。

・無名戦以上にBOFUでは作品数が多いため、出来る限り埋もれにくい楽曲を目指す。

 

 以上の2点から、本作のような「遅いけどひねりがあって音ゲーとして楽しい作品」が意外といい感じに大会にマッチするのではないかと考えました。そんな中で風景を表現した曲をBMSにしたら面白いんじゃね?と思い、メロディーの打ち込みから入っていきました。

 

制作環境

今回制作に利用した機材一覧です。

Cubase Pro 9

Sylenth1(ベース)

Waves Platinum(ミキシング関係)

 

例のセールで買ったWaves Platinumが非常に重宝しました。

 

作品のコンセプト

・低難易度から高難易度まで、どんな人でも楽しめる作品を目指す

BGAと調和した、変化を交えた情緒的で飽きさせない構成

・「風景」を存分に表現しつつ、メロディーを前面に押し出す

・無駄を出来る限りそぎ落とす

 

 作品を制作する上では、主に以上の4点を念頭に置いていました。いただいたインプレでもこの辺りについてはおおむね好評であったように感じます。無名戦でいただいたインプレを参考に、自分の強みとなる点があるとしたらメロディーだろう、ということでできるだけメロディーの光る構成を目指しました。

 和風の曲ということで「禅」的な雰囲気も盛り込めたらいいなと思いましたが、これについてはやや技量不足だったかもしれません。個人的に、少ない音で美しい曲にするというのは音楽における一つの理想形だと考えておりますが、やはり非常に難しいですね。もっと精進します。

 

苦労した部分

・演奏時間

 当たり前と言えば当たり前なのですが、テンポの遅い曲でしたのでとにかく時間的な制約が厳しかったです。プレイする上でやりやすいのは長くても2:30程度だろうと考え、何としてもその範囲に収めようとした結果、元々の構想よりもテンポを上げ、少しではありますが展開のカットも行いました。

 

変拍子

 これまで基本的に4拍子以外はほとんど使ったことがない人間だったので非常に苦労しました。特に序盤の3拍子の箇所などは改めて聴き直すと少々拙く感じてしまいますね。

 

 ・ミキシング

 制作の上で一番時間がかかった部分です。ミックスが上手い人は天才。どの程度低音を出すか、高音をどのくらい抜けさせるか、等あまり詳しくないので非常に難航しました。とりあえずちゃんとしたモニターヘッドホンを買おうな

 

BGAについて

 BGA素材がないなら自分で調達すればいいじゃない。ということで、原付を走らせて写真を撮りに行きました。これが瀬戸内だ、という写真を厳選しております。動画化するにあたって無名戦の際と同じく依頼という形をとりましたが、編集も相まって良い感じに雰囲気が伝わる良いBGAになったのではないでしょうか。

 

譜面について

 7鍵譜面については、Beginner譜面以外かすてらさんに制作していただきましたが、かなり思い通りの譜面が来ました。送られてきた譜面についてはこちらで微調整しましたが、なかなか評価も高かったようで満足しています。ちなみに私のお気に入りはNormal譜面です。Kasther譜面については賛否両論ありましたが、所謂発狂譜面の需要が高いこともあり、個人的には高難易度譜面を同梱して正解だったと考えています。

 9鍵譜面については、おさとうさんに制作していただきました。ポップンについては明るくないので単純に良い譜面だなあという感想でしたが、こちらの譜面もかなり高評価を頂けました。ありがたいです。

 5鍵譜面については最初ベリーハード判定で考えていたのですが、チームメンバーに怒られたのでハード判定にしました。すいませんでした。7鍵譜面が万人向けの優等生的な譜面であるのに対して、こちらは楽曲制作者としてやりたいことをやる、かなり尖った譜面を目指した結果、ソフラン+皿+辛判定で見た目以上に難しい譜面になりました。とはいえ中盤さえ抜けられればクリアはできるバランスにしたつもりです。こちらはプレイ人数自体は少ないものの、一定の評価をいただいたこと嬉しく思います。

 

中盤のソフランについて

 インプレでかなり賛否両論分かれる形となった中盤のソフランについては、個人的にもかなり悩んだ末の実装でした。中盤のBPMの急激な変化についてですが、中盤拍子が変わる際の違和感を減らし、曲への没入感を高めたいという意図がありました。(あとはちょっと尺を縮めたかったのというのも少しありました)

 BPMの変化については制作の段階で様々なパターンを試行錯誤したのですが、私自身の解としては、現在の形が最もバランスの取れた形であると判断しました。BADが出た方はごめんなさい。反省はしていませんが、思っていたよりも否定的な意見が多かったので、今後は(少なくとも点数制のイベントでは)ソフランは使わないようにするかもしれません。

 

反省

 多くのインプレを頂きスコア部門では結果を残せた一方で、やはり他の作品と比べるとかなり中央値・平均値が低いのが目立ちます。今後更にクオリティを向上させることが必須であると痛感しています。

 本作品でいただいたインプレのうち技術的な部分の指摘としては、やはり音がチープであるというものが一番多かったです。これについてはかなり無名戦でも指摘された点ですし、早急に改善が必要と感じています。他の人に色々聞きつつ試行錯誤してレベルを上げていきたいですね。やはり曲中での感じ方も相当大事でしょうし、曲の中でのサウンドを追求していきたいところです。数作りながらいろいろな曲を聴きこんでいくしかないんだろうなあ。頑張りたいです。財布と相談しながらではありますが、有料音源も買っていきたいと思います。

 

今後について

 現状きちんとした計画を決めているわけではないのですが、来年のG2R2018には参加する方向で考えています。それまではレベルアップを目標に、BMSイベントを含め様々なジャンルに挑戦していこうと思っています。

 来年は「OLDSKOOL VS FUTURE」など面白そうなイベントの存在もありますし、積極的に参加していきたいですね。あとは来年も無名戦vsA-1があるならば、今度はA-1側で新人作家に勝負を挑もうかなと思っています。直近では「BMSをいっぱい作る」と「東方音弾遊戯8」というイベントがありますし、間に合いそうなら参戦できるといいな。まだまだ発展途上の身ですし、色々な方面から技術を吸収していきたいものです。今後ともよろしくお願い致します。

 

おまけ

寂聴差分が出来てしまったので皆で遊ぼう!

https://www.dropbox.com/s/l5czzp25mdwf4yg/7key_Jack_Cho.bms?dl=1

 

瀬戸内百景の中身を見たい方向けにMIDIファイルも用意しております。リミックスしてもいいのよ。

https://www.dropbox.com/s/n37i2tz7l21exkj/%E7%80%AC%E6%88%B8%E5%86%85%E7%99%BE%E6%99%AF.mid?dl=1